鉄フライパンでカレー料理をされた際の色移り・においについてのご説明
鉄フライパンでカレー料理をされた際の色移り・においについてのご説明
いつもご愛用いただき、誠にありがとうございます。
お客様からこんなお声をいただきました。
「カレー粉を使った料理をしたところ、なんだかフライパンが黄色っぽくなっちゃって…」
「あと、ちょっとカレーのにおいが残ってる気がします」——
このような現象について、今回はその理由と、ちょっとした対処法をご案内いたします。
まず、なぜ色が移ってしまったのか? という点について
それはカレー粉の中に含まれる「ウコン(ターメリック)」というスパイスの影響がとっても大きいんです。
ウコンって、あの黄色いパウダーです。
けっこうはっきりした色素を持っていて、さらに粒子もとても細かい。
その細か〜い粉が、鉄フライパンの表面に、ほんのり残ることがあるんです。
というのも、鉄フライパンの表面は、見た目にはなめらかでも、ミクロの世界ではじつはザラッとしていて、微細な凹凸が存在しています。
その小さなすき間にウコンの色素がちょこっと入り込むことで「あれ、黄色っぽい?」と感じるわけです。
でも大丈夫。しっかり焦げついたり、フライパンに染み込んいるといことではありません。
ちょっと擦れば落ちます。
とはいえ、ここでゴシゴシやりすぎると、せっかく育てた油膜を傷つけてしまい、かえってサビやこびりつきの原因に…
というわけで、焦らず慌てず。
日常のお料理の中で、普通に炒め物や揚げ物などをしていただくことで、自然と色もにおいも薄れていきます。
特に、油を使うようなお料理を繰り返すことで、油膜がしっかりと形成されていきます。そうすると、ウコンやスパイスのにおいも染みにくくなり、気にならなくなっていくんです。
それでも、もし「う〜ん、まだちょっとカレーの気配が残ってるかも?」という時は、こんな方法をお試しください。
■ においが気になるときのちょっとした裏ワザ
1. から焼き(空焚き)をしてみる
フライパンを空っぽの状態で中火にかけ、うっすら煙が立ちのぼるくらいまで加熱して、そのまま1〜2分。
これで、においの元になっている揮発成分がふわ〜っと焼き飛びます。
終わったらそのまま冷まし、普段どおりお料理してみてください。驚くほど気にならなくなっているはずです。
2. 油を使った調理を繰り返す
これも立派なメンテナンス。 炒め物・焼き物など、どんどん作って油をなじませていくことで、色素もにおいもフライパンの奥に引っ込んでくれます。
3. 野菜くずで“焼きならし”
キャベツの芯やネギの捨てちゃう部分を使って、フライパンの上でじっくり炒め焼きにしてみてください。
これ、実は昔ながらの“焼きならし”という方法。
においを吸着しながら、フライパンの表面を穏やかに整えてくれる、まさに一石二鳥の知恵です。
鉄フライパンは、「使えば使うほど育つ道具」
買ったばかりのツルピカ状態ではなく、毎日の料理の中で油がなじみ、手になじみ、見た目にも味にも“味わい”が出てくるのが魅力です。
カレーでちょっと黄色くなった? においが少し残ってる?
それもまた“育ち途中の証”かもしれません。
最後に
鉄フライパンは、ステンレスやフッ素などコーティングのあるフライパンとはまったく違う存在です。
またうちのフライパンは科学的なコーティングは一切なし。だからこそ、素材そのものと向き合う“料理人の相棒”として、育てる楽しさがあります
時にはちょっと色が残ることも、においが移ることもありますが、そこを乗り越えていくうちに、本当に頼れるフライパンへと育ってくれます。
それでも、「ちょっとそれ、難しいなぁ…」「やってみたけど不安…」という時は、どうぞご遠慮なく、私たちのアフターサービスもご利用ください。
一緒に、あなたのフライパンを最高の状態に育てていけたら嬉しいです。
末永くご愛用いただけますよう、これからも何かご不明な点などございましたらお声がけください。
